せっかく沖縄で暮らしているのだから
沖縄らしさを満喫しなければ。

そんな謎の強迫観念に駆られながら訪れたのは、
沖縄県中部にある「ココガーデンリゾート」です。
 

まずはロケーションから予想外なことが。うるま市のホテルという情報は知っていたので
勝手に東海岸の海沿いと思っていたのですが、
カーナビの案内で進んでいくと車はどんどん森の中へ…

「到着です！お疲れさまでした！」とナビが終了したそこは、
海からほど遠い山の上。

見た目にも涼やかなプールこそありますが、ホテルの敷地内は亜熱帯の植物で覆われ
オーシャンビューを売りにしているリゾートホテルとは180度違った
静かで落ち着いた空気に満ちていました。
 

チェックインを済ませてホテル内を散策すると
鳥のさえずりと風の音だけが聞こえて先程までの喧騒が嘘のよう。

ところどころに用意されたハンモックやデッキチェアに座りながら
気付けばウトウトしてしまったり。

ライブラリーコーナーに立ち寄って気になる小説を捲ってみたり
心穏やかな時間がゆっくりと過ぎていきます。
 

日が沈んだ後、お待ちかねの夕食でもまた嬉しい誤算がありました。

沖縄料理かステーキハウスかと思っていたら、まさかの中華！
琉球グラスで作られたワイングラスに冷えたビールを注いで乾杯します。

市街地の夜景を眺めながら
小籠包に海鮮餃子、牛肉とセロリの炒め物…

気配りの行き届いたサービスと丁寧に作られた飲茶の数々に
とても贅沢な気持ちをもらえました。
 

海に入らなくても、沖縄料理を食べなくても、泡盛を飲まなくてもいい。
せっかく〜なんだからという気持ちは
重い腰を上げるには十分な言葉ですが、
無理せず、形に拘らなくても楽しむ心さえあればそれでいいんですね。

移住当初はあれほど物珍しかった色鮮やかな景色も、本州とは違った価値観も、
いい意味でも悪い意味でも受け入れて自分の中で混ざってしまう。

その変化に戸惑う時もありましたが
沖縄に慣れてしまった気持ちも、今の自分にはちょうど良い距離感なのかも。

決めつけずに自由に生きよう。どんどん心を自由にしていこう。
それこそ島言葉のチャンプルー（混ぜるという意味）のように。
そんなことを思ったホテル滞在でした。